デビットカード
デビットカードというのはクレジットカードが使える場所ならほとんどすべての場所で使うことができる即時引き落としのカードです。
クレジットカードのように翌月後払い、つまり借金をせずに使うことができるので、クレジットカードが苦手な人や使った分はすぐに引いてほしいという人に向いています。
店舗名が表示されてほしい理由
デビットカードというのはキャッシュレス決済の一部です。キャッシュレス決済とは現金を使わずに支払いを行うことです。
キャッシュレスのメリットして現金が不要になるというのはありますが、他に大きなメリットとしてお金の流れが明確になることが挙げられます。
現金と違ってキャッシュレス決済の殆どはそのサービスの個人アカウントと結びついています。
そのおかげでネットから使用履歴を見たりすることが可能なサービスが多いです。
また、これらの使用履歴をMoney ForwardやMoneytreeなどのインターネット家計簿サービスと連携させることで自動的に家計簿を作成してくれます。
食費の割合や収入、支出の差など、自分がレシートを管理しなくても自動で行ってくれることが大きなメリットです。
その際、店舗名が記録されていれば自動的に家計簿サービスが振り分けを行ってくれます。
つまり、使用履歴に「セブンイレブン」とあれば食費に分類して「JR」とあれば交通費に分類してくれます。使用履歴に店舗名が記録されないと不明な支出となります。手動で変更することもできますが、修正作業が後になればなるほど記憶から抜け落ちて何を購入したときの履歴なのかわからなくなりますし、そのためにレシートを保存していては本末転倒です。
つまり、家計簿サービスで楽をするためにはその決済サービスが家計簿サービスと連携できることと店舗名が記録されることが必要なのです。
前置きが長くなりましたが、今回はデビットカードで店の名前が記録されるかどうかを調査しました。
実際に検証
今回は私が持っているネット銀行の住信SBIネット銀行、楽天銀行、ジャパンネット銀行のデビットカードで検証を行いました。
ミライノデビット (住信SBIネット銀行)
はじめに検証したのは住信SBIネット銀行です。
ATMや振込手数料が無料になりやすいのでメイン銀行やハブ銀行として使っている人が非常に多い銀行です。私もメイン銀行として利用しています。
また、住信SBIネット銀行では数少ないMasterCardのデビットを利用することができます。
VISAも選べますが、MasterCardのほうがポイント還元率が高いです。
検証結果
実際にイオンで使用してみました。
Money Forwardで更新してみると、しっかりとデビットの使用履歴が記録されています。
しかし、明細は「デビット」と謎の6桁の識別番号が残るのみで店舗名は記録されていませんでした。
クレジットカードのように売上情報が届いてから更新されるのかと思い、待っていましたが住信SBIネット銀行の公式サイトでは更新されていますが、MoneyForwardの明細には反映されていませんでした。
下の画像は住信SBIネット銀行の入出金履歴の画面です。
この画面でも店舗名は記録されていません。
Money Forwardはおそらくこの入出金履歴から明細を取得してるため、店舗名が記録されないのだと思われます。
楽天銀行VISAデビットカード
次に検証したのは楽天銀行VISAデビットカードです。
楽天銀行は楽天のサービスと相性がよく、楽天証券と連携すると金利が100倍になったり楽天カードの引き落とし口座に設定すると楽天SPUの倍率が上がったりします。
また、デビットカードの使用で楽天ポイントが1%付与されます。
検証結果
楽天銀行VISAデビットでは最初は店舗名が記録されていません。
明細も「VISAデビット」と番号が表示されるだけで店舗名が記録されていません。
しかし、数日が経過して売上情報が銀行に届くと明細が更新されて店舗名が記録されました。
楽天ペイを経由して使ってみましたが、そのこともしっかりと分かります。
地味な問題点
楽天銀行デビットでは、最初は店舗名が記録されませんが数日後に更新されるということが分かりました。
しかし、この微妙な時間差がある問題を生じさせます。
それは、Money Forwardで分類が自動的に行われないということ。
Money Forwardではおそらく、最初に読み込んだときの明細名で自動的に分類するのだと思います。読み込んだときは「VISAデビット」としか明細に記録されていないため、分類されません。
(正確には「VISAデビット」という名称のときに食費に登録すれば後の明細は食費に分類されます。しかし、ホームセンターで使っても駅で使っても食費に分類されてしまいます。)
例えば、私としてはセブンイレブンで購入した履歴は「食費->コンビニ」に分類してほしいです。
この状態でジャンルを正しいものにするには主に2つの方法があります。
- 銀行に売上データが届いてからMoney Forwardで楽天銀行の更新をする
- 後から手動で分類を行う
1つ目の方法は「VISAデビット」と表示される期間はMoney Forwardで取り込みを行わず、店舗名に更新されてから取り込む方法です。
しかし、1つ目の明細が店舗名に更新されていても、その後に使用した履歴が更新前の場合、取り込みを行うと必ず同時に取得してしまうため根本的な解決にはなりません。
1ヶ月に1回しか使わないなどであれば意味はありますが、そんなこともないと思うので実質不可能な方法と言えます。
2つ目の方法は、店舗名に更新されてから手動で分類をする方法です。
全自動家計簿ではなくなってしまいますが、店舗名を見ながら正しく分類できます。
1ヶ月に1回くらいの頻度で行えばそこまで面倒ではないのかなと思います。
ジャパンネット銀行VISAデビット
最後に検証するのはジャパンネット銀行VISAデビットです。
比較的早い段階からデビットカードの機能を付加しており、Yahoo! Japanと提携している銀行なので、PayPayやヤフオクなどを利用する際に開設した人も多いのではないでしょうか。
デビットカードの還元率が500円で1ポイント、実質0.2%とかなり低いのが残念なポイントです。
私が持っているキャッシュカードはファミリーマートと提携したものですが、現在は新規受付を終了したようです。
検証結果
ジャパンネット銀行は上記2つの銀行と違い、最初から店舗名が記録されています。
また、最初は未分類になりますが、正しい分類を行えば2回目以降はそのジャンルに自動的に分類してくれました。
まとめ
上記の結果をまとめると以下のようになりました。
住信SBIネット銀行 | 楽天銀行 | ジャパンネット銀行 | |
店舗名の記録 | ☓ (記録されない) | △ (後日記録) | ○ (即時記録) |
ポイント還元率 | 0.8% | 1% | 0.2% |
NFC | ○ | ○ | ○ |
楽天Pay | ○ | ○ (JCBは不可) | ○ |
PayPay (クレジットカードとして) | ○ | ○ (JCBは不可) | ○ |
PayPay (チャージ用口座として) | ☓ | ☓ | ○ |
LINE Pay (チャージ用口座として) | ☓ | ○ | ○ |
※ 住信SBIネット銀行はMasterCardの一般カードの場合です。
VISAだと還元率が0.6%です。
MasterCardのプラチナカードだと1%になりますが年会費が11000円/年必要です。
※ ジャパンネット銀行でNFCに○がついていますが、私のカードでは対応していません。
現在申し込んで発行されるカードではNFCに対応しています。また、ICチップも搭載されています。
Money Forwardでの店舗名記録とポイント還元率を考えた場合、楽天銀行が最適だと個人的に思いました。楽天Payに登録すると2重取りできますが、JCBのデビットだと登録できないためVISAのほうが良いです。
全自動家計簿としてデビットカードを利用したい人はジャパンネット銀行が良さそうですが、ポイント還元率がかなり低いのを我慢する必要があります。
住信SBIネット銀行はポイント還元率は高めですが、店舗名が一切記録されないためMoneyForwardとの連携を考慮してデビットカードとして利用することは厳しいです。
また、PayPayやLINE Payなどのチャージにも利用できません。
住信SBIネット銀行はハブ銀行やメイン銀行として現金を扱うのに利用するのがいいと思います。
私の結論としては、楽天銀行VISAデビットを楽天Payに登録してメインの決済手段として利用して行こうと思います。
楽天カードのクレジットでもいいですが、還元率が同じなら即時引き落としのデビットほうが気分的にいいからです。
私が講座を持っている銀行を役割分担して使うイメージを図にしてみました。
私の場合、住信SBIネット銀行の振込手数料無料回数が3回なので、振込が増えた場合はジャパンネット銀行の入金を自動入金にしたほうがいいかもしれないです。(楽天銀行は自動入金非対応)
最後に
Money Forward + デビットカードで店舗名が記録されるか調査しました。
クレジットカードが苦手な人、審査に通らない人などデビットカードを利用してMoney Forwardで家計簿を付けてみてはいかがでしょうか。
また、これらのデビットカードはNFC Payに対応しています。
詳細は以下の記事を御覧ください。
コメント
sony bankも同じく即時で店舗名付きで更新されます