無線LANルータを購入した背景
私事ですが、つい先日引越しを行いました。
これまでは、アパート付属の無料インターネットを利用していたので、無線LANルータを選ぶ余地などなかったのですが、引越し先では自分で回線を契約する必要があり、好きにネット環境を構築できるようになりました。
Aterm PA-WF800HP
昔、知人に無線LANルータをもらっていたので最初はそれを使っていました。
IEEE802.11ac対応だからそれなりに速度が出ると考えていました。
実際に速度を測ってみると80Mbps程度の速度が出たので、これが光回線の力かと感動していました。これまでは速度で20Mbpsでたらかなりいい方で、酷いときは1Mbpsを切るときも普通にありました。
80Mbps・・・?確かに早いけどちょっと引っかかる・・・
恐る恐るルータの仕様書を見てみると、WANもLANも規格が100BaseTXだったのです。
つまり、有線LANの速度は最大100Mbpsしか出ないということです。
どんなに早い回線を契約していても、回線終端装置(ONU)とルータの間はLANケーブルで接続します。
つまり、1Gbps (1000Mbps)の回線でも最大0.1Gbps (100Mbps)で頭打ちになってしまうのです。
無線部分がac対応で規格値の433Mbpsで通信できたとしても、無線LANルータとONUの間で100Mbpsに落とされてしまいます。
こんなひどい仕様のルータがあることに憤りを覚えながら、新たな無線LANルータの購入を決意したのです。
無線LANルータを選ぶ
まずメーカーから考えました。大手メーカーで有名所はBUFFALOやIODATA、NECなどがあります。最近はTP-LINKなども人気ですね。
今回選んだのはNECのAtermシリーズです。安定しているというイメージが強く安心感があったからです。
NECのAtermシリーズには主に3種類の大枠があり、その中で機能によって更に分類されています。
Atermの各シリーズ
Wi-Fi6対応シリーズ
NECのフラッグシップモデルのWifi6 (11ax)対応シリーズです。
Wi-Fi6対応ということで対応機器をお持ちの方はここから選ぶべきでしょうが、いくら無線が早くなっても光回線が1Gbps以下では宝の持ち腐れです。
iPhone 11シリーズなどのax対応機器を持っていてかつ、Nuro光などの2Gbps以上の光回線を持っている人向けでしょう
4ストリーム対応シリーズ
WG2600シリーズはストリームが4本のシリーズです。
MIMOという技術は同時に何本のアンテナを使うかで最高速度が決まります。
ただ、4本のアンテナを持つモバイル機器などはほとんど存在していないのが現状です。
例えばWG2600HS3を2台買って、1台をルータに、もう一台を子機として利用してPCなどに接続すれば最大速度に近い速度で通信ができるようになります。
3ストリーム対応シリーズ
WG1900HP2、WG1800HP4
2ストリーム対応シリーズ
WG1200HP3、WG1200HS3など
候補となった製品
まず、Wi-Fi6対応製品は持っていないのでWX6000HPやWH3000HPは対象外としました。
また、接続する機器で一番高性能な3×3MIMOが利用できるMacBook Proを最大限に活かしたいので、ストリーム数が2本のWG1200HP3などは対象外となりました。
つまり残ったのはWG2600HP3とWG2600HS、WG1900HP2、WG1800HP4です。
それぞれを比較してみます。
公式サイトに見やすいのがあるのでどうぞ
WG2600HP3 | WG2600HS | WG1900HP2 | WG1800HP4 | |
アンテナ数 | 4×4 | 4×4 | 3×4 | 3×4 |
伝送速度 (5Ghz) | 1733Mbps | 1733Mbps | 1300Mbps | 1300Mbps |
伝送速度 (2.4Ghz) | 800Mbps | 800Mbps | 600Mbps | 450Mbps |
伝送速度(WAN/LAN) | 1000Mbps | 1000Mbps | 1000Mbps | 1000Mbps |
MU-MIMO | ○ | ○ | - | - |
ビームフォーミング | ○ | ○ | ○ | ○ |
オートチャネルセレクト | ○ | ○ | ○ | ○ |
バンドステアリング | ○ | - | ○ | - |
QoS | - | - | - | - |
ワイドレンジアンテナ | ○ | - | - | - |
IPv6 (IPoE IPv4 over IPv6) | ○ | ○ | ○ | ○ |
IPv6 High Speed | ○ | ○ | ○ | ○ |
IPv6 RDNSS オプション通知 | ○ | ○ | ○ | ○ |
IPv6ブリッジ機能 | ○ | ○ | ○ | ○ |
マルチコアCPU | デュアルコア | デュアルコア | デュアルコア | デュアルコア |
価格.com最安値 (2020/8) | 11523 | 7719 | 5920 | 6802 |
WG1800HP4は価格も機能もWG1900HP2の下位互換なので候補から外します。
つまりWG2600HP3とWG2600HSとWG1900HP2で比較します。
アンテナ数は3本あれば十分です。(iPhoneが2本、MacbookProが3本なため)
価格に拘ならい人であればWG2600HP3を買っておけば間違いないと思います。
私は1万円以下に抑えたかったのでWG2600HSとWG1900HP2で考えます。
この2台で異なるのはバンドステアリングとMU-MIMOの有無の違いです。
個人的にバンドステアリング機能はなくても良いかなと。
iPhoneがMU-MIMOに対応しているか調べたのですが、はっきりとした情報が全く出てきませんでした。おそらく未対応です。
スペック的にはどちらでも良さそうですが、安定性を求めて価格.comのランキングが2位のWG2600HSに決めました。
Aterm WG2600HSを購入しました。
これで我が家の無線LAN環境はこの様になりました。
ルーター、ONU間のボトルネックが解消され無線LANの速度が向上したはずです。
通信速度を実測する
MacBook ProとONUを直接接続
はじめにMacBook ProとONUを直接接続して測定してみます。
どう頑張ってもこの速度以上は出ないからです。
この値を基準として測定してみました。
使用したLANアダプターはLogitecのLAN-GTJU3です。
測定はGoogleのスピードテストを利用しました。
500Mbpsを超えています。爆速です。
郊外だからでしょうか。あまり使っている人がいないのかもしれません。
測定結果
測定結果です。MacBook Proかなり早いですね。400Mbps超えています。びっくりしました。
iPhone7も5Ghzはそこそこといった感じ。
ニンテンドースイッチはあまり伸びませんでした。なにか別の原因がありそうな感じ。
LANアダプタはMacBook Proと同じものを利用しています。
有線LANの240MbpsがSwitchの性能の限界かもしれません。もしくは接続テストの最大値かも。
MacBook Proの表示について
Macはoptionキーを押しながらWi-Fiのアイコンをクリックすると無線LANの詳細が見れます。
左が2.4GHzで、右が5GHzで接続したときです。
5GHzの方は転送レートが1300Mbpsと3ストリームでつながっています。
一方2.4GHzはなぜかPHYモードが11acとなっています。2.4GHzは11nじゃないの?
ちょっと謎です。
また、MacBook Proの転送レートは部屋を跨ぐと2ストリームの867Mbpsに落ちていることもありました。
最後に
無線LANルータを交換して通信速度が5倍以上になりました。
大満足です
正直旧環境の80Mbpsも出てればインターネットを楽しむ上では全く問題ありませんが、せっかくなら最大限に活かしたいですよね。
無線LANは高ければ高いほうが良いですが、それに見合った性能が出せるかと言ったらまた別の話になります。
(スピードを求めて莫大な金を出してフェラーリを買っても日本の高速じゃ100km/h以上出せませんよね?そんな感じです。)
自分の環境に合わせた適切な無線LANルータを選んでみてください。
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